口腔と腸の関係性と口腔環境を整える事で健康に与える影響

2025.06.18 | まとめ

現代の研究で明らかになってきたのは、「口腔–腸管軸」と呼ばれる、
口腔内細菌と腸内細菌の深い関係性です。

私たちの身体の中で、口と腸は“消化管”としてつながっているだけではありません。

実は、口腔内の細菌が唾液とともに腸へと到達し、腸内環境にまで影響を及ぼしているのです。

口腔環境 整える 健康

口腔細菌が腸に与える影響とは?

毎日1~1.5L分泌される唾液とともに、口腔内の細菌も少しずつ腸へと移動しています。
ある研究では、健康な成人の約45%において、
口腔と腸で共通する菌種が確認されており、両者の関連性が浮き彫りになっています。

さらに、口腔内の病原菌、特に歯周病菌(Porphyromonas gingivalisなど)は、
腸内において炎症を悪化させることが分かっています。

P. gingivalisは、腸内フローラのバランスを乱し、
炎症性サイトカインの産生を促進し、腸のバリア機能を低下させることが示されています。

マウスモデルを用いた実験では、P. gingivalisを経口投与した群で、
腸内細菌の多様性が低下し、炎症マーカーが上昇したという結果も報告されています。

さらに、腸管粘膜への定着によって、局所免疫の過剰反応を誘導することが明らかとなっています。

口腔環境の悪化が全身疾患のリスクに

近年、以下のような疾患との関連も指摘されています。

これらは、腸内環境の悪化(ディスバイオーシス)が発症・進行の一因であり、
その原因として口腔内細菌の関与が疑われているのです。

健康を守るために必要なアプローチ

口と腸をつなぐ「口腔–腸管軸」を意識した健康戦略として、以下の3点が挙げられます:

  1. 口腔ケアの徹底
    歯磨き、デンタルフロス、定期的な歯科検診を習慣化し、
    口腔内の病原菌をコントロールすることが第一歩です。

  2. 腸内環境の整備
    発酵食品(ヨーグルト、キムチ、納豆など)や食物繊維を積極的に取り入れ、
    善玉菌が住みやすい腸内フローラを育てましょう。

  3. 生活習慣の改善
    ストレス、睡眠不足、運動不足なども腸内環境を乱す要因になります。
    腸と心と体を整える生活を意識しましょう。

また、プロバイオティクスの活用、特にL. reuteri(ロイテリ菌)は、
腸内だけでなく口腔内でも定着可能な菌株であり、
歯周病予防や腸内フローラの調整に役立つとされています。

「腸活」や「オーラルケア」は、それぞれ別のものと捉えられがちですが、実はつながっています。
口腔環境の改善は、腸内フローラを整える鍵でもあり、最終的には全身の健康へとつながるのです。

「腸がキレイな人は、口もキレイ。」
そんな未来を目指して、今こそ“口腔–腸管軸”に注目してみてはいかがでしょうか?

【FAQ(よくある質問)】

Q1. 口腔細菌が腸まで届くって本当ですか?
A. はい、本当です。唾液を通じて毎日少量ずつ腸に到達し、腸内環境に影響を与えることが分かっています。

Q2. 歯周病菌が腸に悪影響を与えるのはなぜ?
A. 歯周病菌は炎症を引き起こしやすく、腸のバリア機能を弱め、全身の慢性炎症を助長する恐れがあります。

Q3. 口腔ケアで腸内環境が良くなるの?
A. 間接的に改善につながる可能性があります。口腔内の病原菌を減らすことで、
腸内への悪影響を防ぐことができます。

Q4. 腸内フローラを整える食事って?
A. 発酵食品(ヨーグルト、納豆など)や食物繊維を多く含む食品を積極的に摂ることが推奨されます。

Q5. 子どもにもこの知識は必要ですか?
A. はい、子ども期からのオーラルケアと食育が、将来の健康に大きな影響を与えることが分かっています。

Q6. ロイテリ菌はどのように役立つの?
A. ロイテリ菌は、口腔と腸の両方に働きかけ、
口内環境の改善や腸内フローラのバランス調整に有用です。歯周病予防や炎症の抑制にも期待されています。

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