【HYROX完全攻略】なぜ「ランニング練習」だけではタイムが伸びないのか?科学が教えるトレーニング・栄養・リカバリー戦略

2026.02.14 | まとめ

世界中で爆発的な人気を誇るフィットネスレース「HYROX(ハイロックス)」
多くの初参加者が陥る最大の誤解があります。

それは、「トータル8km走るのだから、ランニングの練習さえしておけばなんとかなる」という考えです。

確かに競技時間の半分以上はランニングが占めます。
しかし、HYROXのランニングは、ロードレースのそれとは生理学的にも生体力学的にも「全くの別物」です。

本記事では、最新のスポーツ科学に基づき、
「盲目的な走り込み」が通用しない理由と、タイムを劇的に縮めるためのトレーニング、レース戦略、そして栄養摂取までを網羅した「完全攻略ガイド」をお届けします。

HYROX ランニング トレーニング

「コンプロマイズド・ランニング」の衝撃

HYROXのランニングが過酷な理由、
それは「コンプロマイズド・ランニング(Compromised Running:侵害された状態での走行)」だからです。

通常のランニングはフレッシュな状態で行いますが、HYROXでは違います。
体重の数倍あるスレッド(そり)を押し、スクワットを繰り返した後、
あなたの脚は大腿四頭筋がパンパンに張り(パンプアップ)、血中乳酸濃度は急上昇しています。

この状態で走ろうとすると、脳と体は以下のようなパニック反応を起こします。

つまり、「フレッシュな状態で速く走れる能力」と「脚が棒になった状態で粘る能力」は別物なのです。
ただ走るだけの練習では、この「重い脚」を動かす回路は養われません。

【全ステーション攻略】「魔物」はどこに潜むか?

「走り」をダメにする原因となる8つのステーション。それぞれの科学的攻略法を解説します。

前半の罠:飛ばしすぎ厳禁

脚殺しの最難関

テクニックで省エネ

HYROXのための「3つのトレーニング・ピラー」

「闇雲に走る」のをやめ、以下の3本柱(ピラー)でメニューを組みましょう。

① 有酸素ベース(Zone 2)の構築

週のトレーニングの60〜70%は、会話ができる程度の「低強度」で行います。

② 機能的筋持久力(Strength Endurance)

「1回だけ重いものが持てる」だけでは不十分です。「準高重量を動かし続ける」能力が必要です。

③ ブリック・トレーニング(最重要)

これがHYROXトレーニングの核心です。
「走る」と「動作」を混ぜ合わせ、本番の苦しさをシミュレーションします。

レース当日の戦略:ロックスゾーンと「燃料」

トレーニングと同じくらい重要なのが、当日の戦略と栄養補給です。

ロックスゾーン(移動エリア)を制する

エリートと一般選手の差はここにあります。

栄養戦略(Fueling Strategy)

90分前後の高強度運動では、体内のグリコーゲン(糖質)が枯渇します。
「ガス欠」を防ぐための科学的アプローチです。

  1. カーボローディング(前日〜当日朝): 前日はパスタや米を中心に高炭水化物食を。
    当日はスタート3〜4時間前に消化の良い炭水化物(餅、バナナ、トーストなど)を摂取します。

  2. カフェイン(30〜60分前): 体重1kgあたり3〜6mgのカフェイン摂取は、脳の疲労感を軽減し、パフォーマンスを向上させることが証明されています。

  3. レース中の補給: 45分〜60分経過時点(ローイング前後が目安)でエネルギージェルを1つ摂取しましょう。後半の集中力切れとスタミナ低下を防ぎます。

リカバリー:次の戦いに向けて

レース直後は座り込まず、10〜20分ゆっくり歩いて乳酸を除去(ウォッシュアウト)します。
そして何より、成長ホルモン分泌のために7時間以上の睡眠を確保してください。

結論:あなたは「ハイブリッド・アスリート」へ

HYROXは、単なる持久走でも筋トレ大会でもありません。
その両方を高い次元で融合させた「ハイブリッド・アスリート」のための競技です。

もしあなたが次のレースで自己ベストを狙うなら、今すぐ以下のことを徹底してください!

  1. ランニングだけの日は週1〜2回に留める。
  2. 「重い脚」を知る(スクワット直後のランニングを取り入れる)。
  3. レース中の栄養補給(ジェル)を計画に入れる。

科学的なアプローチを取り入れ、限界を超えたその先にあるゴールゲートを目指しましょう!

参考資料: Physiological and Biomechanical Approaches for HYROX Performance Optimization

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