「もっと速く走りたいのに、脚が動かない」
「スレッドプッシュの後、鉛のように脚が重くなる」
急成長中のハイブリッド競技HYROX(ハイロックス)に挑む多くの人が直面するこの壁。
実は、これを乗り越える鍵は「根性」ではなく「生理学的なアプローチ」にあります。
本記事では、最新の研究報告に基づき、HYROX特有の「乳酸」との付き合い方、
エリート選手も実践するトレーニング戦略、そして2026年夏頃に開催を噂される
HYROXの日本大会に向けた対策を徹底解説します。

目次
HYROXは単なる持久走でも、筋力コンテストでもありません。
1kmのランニングと高強度の機能的運動(ステーション)を8回繰り返すこの競技は、
生理学的に「代謝のゆらぎ」が発生する過酷なスポーツです。
平均心拍数は最大心拍数の90%近く(Zone 4-5)に達します。
ここで重要なのはVO2max(最大酸素摂取量)だけでなく、
「発生した乳酸をいかに素早く処理し、エネルギーとして再利用できるか」という能力です。
かつて「乳酸=疲労物質」と言われていましたが、
最新のスポーツ生理学ではその常識は完全に否定されています。
乳酸(Lactate)は、心臓や脳、そして遅筋にとっての「重要なエネルギー源(燃料)」です。
筋肉が動かなくなる真の原因は、乳酸そのものではなく、
同時に発生する水素イオンによる筋肉の酸性化(アシドーシス)です。
HYROXに勝つための身体とは、以下のサイクル(乳酸シャトル)が高速で回る身体のことです。
つまり、「走りながら乳酸を食べる能力」を高めることが、タイム短縮の最短ルートなのです。
世界王者のハンター・マッキンタイアやローレン・ウィークスなどの
トップアスリートが実践している理論に基づき、具体的なトレーニング法を紹介します。
多くの人が陥る罠が、毎回全力で走ってしまうこと。
しかし、乳酸を処理する能力(クリアランス能力)を高めるには、
全トレーニングの70〜80%を「Zone 2(会話ができる程度の楽なペース)」で行う必要があります。
これにより、筋肉内のミトコンドリアが増え、乳酸をエネルギーに変える土台が作られます。
HYROX最大の特徴が、脚が疲労した状態で走る「コンプロマイズド・ランニング」です。
これを克服するには、特異的なセット練習が必要です。
乳酸性作業閾値(LT2)を引き上げるために、疲労困憊まで追い込むのではなく、
閾値ギリギリの強度を繰り返す手法です。
乳酸が最も溜まりやすい「鬼門」のステーションを、技術でカバーしましょう。
| 種目 | 攻略のポイント | NG動作 |
| スレッドプッシュ | 低い姿勢&体幹ロック 腕ではなく、体重全体を預けて脚で押す。呼吸は止めずに「短く吐く」。 | 腕の力で押す。 息を止めて力む(急激にバテます)。 |
| ウォールボール | リズムと呼吸の同期 しゃがむ時に吸い、投げる瞬間に吐く。腕を下ろして一瞬リラックスする。 | 腕を上げっぱなしにする。 100回を一気にやろうとする(20回区切りが推奨)。 |
2026年夏頃、開催を予想される日本大会。この時期特有の対策が必須です。
夏は高温多湿です。
屋内とはいえ、熱気による心拍数の上昇(Cardiac Drift)は避けられません。
シューズ選びが特に重要です。
HYROXは、ただ苦しいだけの根性競技ではありません。
生理学的メカニズムを理解し、
「乳酸を燃料に変えるエンジン」を作れば、タイムは確実に縮まります。
【今日からできるNext Step】
準備を整え、2026年夏の大会で最高のパフォーマンスを発揮しましょう!
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