【HYROX対策】タイムが縮む最強の有酸素トレーニング!ZONE2と80/20の法則

2026.02.21 | まとめ

「HYROX(ハイロックス)の後半、ウォールボールやランジで心拍数が上がりすぎて動けなくなる…」

「毎日限界まで追い込んでいるのに、タイムが全く縮まない…」

このような悩みを抱えていませんか?
その原因は、気合や根性ではなく「心拍数(Heart Rate)管理」の誤りにあるかもしれません。
本記事では、最新の運動生理学に基づき、HYROXで自己ベストを叩き出すための
「心拍数ゾーントレーニング」の極意と、具体的な1週間のメニューを徹底解説します。

HYROX ZONE2 有酸素

1. なぜHYROXで「心拍数管理」が勝敗を分けるのか?

HYROXは、1kmのランニングと8つの機能的ワークアウトを交互に繰り返す、
極めて過酷なフィットネスレースです。

この競技では、単なる筋力やスピードだけでなく、
「高い心拍数下でいかに冷静に運動を継続し、素早く回復できるか」という
乳酸閾値(LTHR)VO2max(最大酸素摂取量)の総合力が問われます。

むやみに「キツイ」練習ばかりを繰り返すと、慢性的な疲労(オーバートレーニング)が蓄積し、
パフォーマンスの停滞(プラトー)を招きます。
そこで鍵となるのが、心拍数ゾーンを正確に把握し、目的を明確に分けるアプローチです。

科学が証明する最強の基盤「ZONE 2(ゾーン2)」とは?

現代のスポーツ生理学において、持久力向上の「魔法の領域」とされているのが
ZONE 2(最大心拍数の60-70%)です。
主観的には「少し息が弾むが、会話はできる」程度の楽なペースを指します。

コロラド大学の運動生理学者、Iñigo San Millán博士らの長年の研究により、
ZONE 2には圧倒的な生理学的メリットがあることが証明されています。

陥りがちな「グレーゾーン(ZONE 3)」の罠

多くのアマチュア選手が無意識に陥るのが、
ZONE 3(最大心拍数の70-80%)でのトレーニングです。
「程よくキツく、頑張った達成感がある」ため多用されがちですが、
専門家の間では「グレーゾーン」と呼ばれ警戒されています。

理由は、ミトコンドリアを増やすには強すぎ、
VO2maxを上げるには弱すぎる中途半端な刺激だからです。

しかし、HYROXにおいては例外的な使い道があります。

スレッドプッシュやサンドバッグランジなど、重りを持った状態での特異的な負荷に耐えるため、
週に1回程度、意図的にZONE 3で「重厚な有酸素運動」を取り入れることがレースペース適応に繋がります。

エリートの常識「ポラライズド・トレーニング(80/20の法則)」

では、具体的にどのようにトレーニングを組めば良いのでしょうか。
運動生理学者のStephen Seiler博士が提唱し、
世界中のエリートアスリートが採用しているのが「ポラライズド(二極化)・トレーニング」です。

これは、トレーニング全体の80%をZONE 1〜2の低強度に費やし、
残りの20%をZONE 4〜5の高強度に割り当てるという手法です。

ゾーン割合HYROXにおける役割と効果具体的なメニュー例
ZONE 1-280%【土台構築・回復】
毛細血管の発達、ミトコンドリアの強化、自律神経の回復
60〜90分のLSD(ロング・スロー・ディスタンス)、軽いバイク、リカバリージョグ
ZONE 3例外【特異的適応】
重い物を運びながらの心拍維持
テンポランの合間にケトルベルキャリーや軽いウォールボールを挟む
ZONE 4-520%【最大出力・耐性向上】
VO2maxの向上、心肺機能の限界突破、メンタルタフネス強化
400m全力疾走+バーピー20回×4セットなどのHIIT(高強度インターバルトレーニング)

メンタルを整え、フロー状態を引き出す

ZONE 2を中心としたトレーニングは、身体だけでなくメンタルヘルスにも劇的な効果をもたらします。
脳由来神経栄養因子(BDNF)の分泌を促し、不安やストレスを軽減します。

さらに、適度な没入感は心理学でいう「フロー状態(ゾーンに入った状態)」を引き起こしやすくします。
普段の練習でZONE 2を長く保ち脳の疲労を防ぐことで、
レース本番のZONE 4〜5の激しい苦痛に対しても、冷静に対処できる
「精神的レジリエンス(回復力)」が養われるのです。

まとめ:HYROX攻略は「賢く休んで、激しく動く」

HYROXのタイムを縮めるための結論は以下の通りです。

  1. 正確な心拍数を知る: 年齢や安静時心拍数から、自分のZONE 2を正確に計算する(Karvonen公式の利用がおすすめ)。

  2. 80%は「楽に」走る: 焦らずZONE 2でミトコンドリアという最強のエンジンを作る。

  3. 20%は妥協なく追い込む: 十分に回復したフレッシュな状態で、ZONE 4〜5の特異的ワークアウト(HIIT)を行う。

限界まで追い込むだけの「根性論」から脱却し、
スポーツ科学に基づいた心拍数管理を取り入れることで、
あなたのHYROXのタイムは劇的に縮まるはずです。

次のトレーニングから、ぜひウェアラブルウォッチを活用して自分の「心拍数」と対話してみてください。

Q&A

Q1. ZONE 2のペースが遅すぎて、走れずに歩いてしまいます。これでも本当に効果があるのでしょうか?

 A.はい、絶大な効果があります。
最初は「ペースが遅すぎる」「物足りない」と感じるのがZONE 2の正解です。
最初はウォーキングが混ざっても全く問題ありません。
数ヶ月継続してミトコンドリアの機能が向上してくると、同じZONE 2の低い心拍数のままでも、
自然と速いペースで走れるようになっていきます。
まずはスピードではなく「心拍数を指定の範囲に保つこと」を最優先してください。

Q2. 80/20の法則の「20%(高強度)」には、HYROXに向けて具体的にどんなメニューをすればいいですか?

A. ただ全力で走るだけでなく、HYROX本番を想定した「コンパウンド(複合)インターバル」が最適です。
例えば、「400mの全力ランニング + バーピーブロードジャンプ15回」を1セットとし、
これを3〜4セット繰り返します。
脚がパンパンになった状態でさらに走るという、
レース特有の「心拍数がZONE 4〜5へ跳ね上がるカオスな状態」を意図的に作り出し、耐性を鍛えましょう。

Q3. 自分の正確な最大心拍数がわかりません。スマートウォッチのデフォルト設定のままでも大丈夫ですか?

A. 多くのアマチュア用スマートウォッチは「220 – 年齢」という古典的な計算式(Fox公式)を初期設定にしていますが、これは持久系アスリートの場合、誤差が出やすい傾向があります。
より精度の高いトレーニングを行うためには、ご自身の「起床時の安静時心拍数」を用いた
「カルボーネン法」で再計算し、ウォッチの心拍ゾーン設定を手動でアップデートすることを強くお勧めします。

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